建築家・清家清氏の旧蔵書籍
戦後を代表する建築家、清家清 氏の旧蔵書籍を入荷いたしました。清家氏が関わった書籍、また氏に献本された書籍です。
Ausstellungen ; Exhibitions <清家清蔵印あり>
Klaus Franck著の展覧会デザインについての優れた作例を集めた一冊。設計を坂倉準三と清家清が担当した第11回ミラノ・トリエンナーレ・日本セクションが紹介されており、清家清専用原稿を裁断した付箋が挟み込まれていました。Verlag Arthur Niggliより1961年刊行、10,800円。
日本の造形 木組・竹編・紙折
清家清、水尾比呂志、吉田光邦著。書評・新聞広告切抜き5点貼り付けてあります。名刺も挟まっておりました。淡交社より1970年刊行、10,800円。
グッド・デザイン
勝見勝が当時のモダン・デザインプロダクトを選び、紹介した書籍です。
見返しに勝見勝から清家清に宛てた献呈署名があります。新潮社より1958年刊行、32,400円。
亀倉雄策のデザイン <清家清宛献呈署名あり>
亀倉雄策の代表的な作品集。亀倉による 清家清宛の献呈署名があります。六耀社より1983年刊行、32,400円。
デザイン : 柳宗理の作品と考え <清家清宛献呈署名 + 落款あり>
柳宗理の代表的な作品集。柳宗理の清家清宛献呈署名と落款があります。用美社より1983年刊行、32,400円。
離陸着陸 : デザイン随想
亀倉雄策によるデザインについてのエッセー集。亀倉雄策による清家清宛て献呈署名と、清家清宛ての亀倉雄策の手紙(便箋2枚)、書評の切抜きが挟まっています。美術出版社より1972年刊行、32,400円。
ご紹介した商品はほんの一部です。他の清家清旧蔵の入荷商品は下記リンク先より一覧できますのでぜひ御覧ください。
草月アートセンターのジャーナル、パンフレット、リーフレット
草月アートセンターのジャーナル、パンフレット、リーフレットがまとまった数入荷したしました。
1958年に勅使河原宏をディレクターとして開設され、1969年に幕を閉じた草月アートセンターは当時の若い芸術家の自発的な発表と交流の場でした。現代音楽家ジョン・ケージの伝説的な初来日公演をはじめ、現代音楽、映画、アニメーション、パフォーミングアーツ、ジャズの先鋭的な公演が開催され1960年代の日本における前衛的な芸術の発信地として機能していたのです。イベントは開催されてからも雑誌SACジャーナルやパンフレットに批評や参加者のテキストが掲載されることで議論の深まりと広がりを持っていきました。それらに加えてリーフレットも当時の若いデザイナーが手がけており、今日でも魅力のある印刷物として残っています。
ここに掲載しているもの以外にも多数ありますので、ぜひ日本の古本屋のパージナのページから「草月アートセンター」で検索してみてください。
SACジャーナル No.27 特集 : 草月コンテンポラリー・シリーズ 17 JOHN CAGE DAVID TUDOR
1962年にジョン・ケージが初来日し公演を行った際の衝撃をつたえる一冊です。ジョン・ケージ、東野芳明、武満徹、黛敏郎、高橋悠治、ハインツ=クラウス・メッガーのテキストを掲載。デザインは志村和信。21,600円。
SACジャーナル No.30 3人のアニメーション アニメーション特集
「ジャン・テインゲリー アニメーション映画を語る」「東京印象記 カルロス・マルチオリ」「誌上アニメーション 粟津潔 『トントン』」など興味深い内容。久里洋二、柳原良平、真鍋博の作品の紹介など。1963年、12,960円。
草月コンテンポラリーシリーズ 作曲家集団例会スケジュール <草月アートセンター・リーフレット>
1960年3月から12月まで草月アートセンターで行われた最初の現代音楽のコンサートシリーズ、「草月コンテンポラリーシリーズ」の年間スケジュールと簡単な演目。参加した林光、武満徹、松平頼暁、芥川也寸志、岩城宏之、諸井誠、黛敏郎、三善晃、間宮芳生のプロフィールと安部公房、瀧口修造らのコメントが掲載されています。デザインは杉浦康平。5,400円。
6人を乗せた馬車
文 : 光吉夏弥、西脇順三郎、植草甚一ほか ; 表紙デザイン : 細谷巌 ; レイアウト : 志村和信 1964年、4,320円
今日の芸術=1 マース・カニングハム・ダンス・カンパニイ<草月アートセンター・リーフレット>
公演告知用のリーフレットで、演目、紹介文に加えて秋山邦晴、岡本太郎、黛敏郎のコメントも掲載されています。デザインは粟津潔。1964年、5,400円。
草月シネマテーク会報 6冊一括
飯村隆彦、石上三登志らが文章を寄せています。1969〜1970年。6,480円。
「海外超現實主義作品展」の資料
1937年に開催された、日本でシュルレアリスムの動向を紹介した展覧会「海外超現實主義作品展」の資料2点を入荷いたしました。
海外超現實主義作品展を企画したのは滝口修造、山中散生。滝口修造は美術評論家・詩人。日本の前衛美術をリードした人物として、またシュルレアリスムの紹介で今現在もよく知られています。山中散生は詩人(でNHK職員)。ポール・エリュアール、アンドレ・ブルトン、トリスタン・ツァらと交流があり、美術雑誌でもダダやシュルレアリスムの紹介を書いていました。
シュルレアリスムの作品は雑誌で部分的に少ないタイムラグで紹介されており、本展以前にも1933年の「巴里・東京新興美術同盟」でのエルンストらの紹介もありました。本展は絵画の図版写真と素描、コラージュ、版画など計350点をこえる資料からなる展覧会で、銀座の日本サロンではじまり、京都、大阪、名古屋、金沢を巡回しています。
出品はマックス・エルンスト、ハンス・アルプ、ハンス・ベルメール、ジョアン・ミロ、イヴ・タンギー、ポール・ナッシュ、サルバドール・ダリ、ポール・エリュアール、パブロ・ピカソ、ウィリアム・ヘイター、アルベルト・ジャコメッティ、など。
展覧会の図録というより解説冊子である海外超現實主義作品展
序文、滝口修造、山中散生。解説は滝口修造。春鳥會より1937年刊行。簡単な出品目録と作家の言葉として制作についてのテキストの翻訳が掲載されています。税込86,400円。
みづゑ臨時増刊 1937年5月 第388号 海外超現實主義作品集
実質的にはこちらのほうが現在でいう図録と呼べるものになっています。カラー図版1点と白黒図版125点、出品作家の簡単なプロフィール、年譜、海外の文献目録を掲載。編 : 滝口修造、山中散生。ただし掲載図版が出品作品と同じかどうかは判りません。春鳥會より1937年刊行。税込27,000円